蒸麦(読み)むしむぎ

精選版 日本国語大辞典 「蒸麦」の意味・読み・例文・類語

むし‐むぎ【蒸麦】

  1. 〘 名詞 〙 蒸したうどん。むしめん。
    1. [初出の実例]「点心之時のむしむぎのきざみ物の事」(出典:今川大双紙(15C前)食物之式法の事)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の蒸麦の言及

【冷や麦】より

…機械打ちの乾めんが市販されている。室町時代から行われていた切麦(きりむぎ)は,季節により冷温に分けて調理し,冷めんに〈冷麦(ひやむぎ)〉,温めんに〈熱麦(あつむぎ)〉のほか〈湯麦(ゆむぎ)〉〈蒸麦(むしむぎ)〉,その中間に〈温麦(ぬるむぎ)〉があった。しかし,熱麦などの温めんは廃れ,冷や麦だけが現在まで続いている。…

【めん類(麵類)】より

…うどん,そばなどのように小麦粉,そば粉などをこねて細長い線条に切った食品の総称。中国ではもともと〈麵〉は小麦粉のことで,小麦粉を水その他でこねたものは〈餅(へい)〉と呼ばれた。ヨーロッパでパスタ,ペースト,などと呼ぶのが餅に相当する。その餅は加熱のしかたによって,蒸したものを蒸餅(じようへい),焼いたものを焼餅(しようへい),ゆでるのを湯餅(とうへい),油で揚げるのを油餅(ゆへい)といった。この中の湯餅が現在のめん類の祖先で,唐代にはその一種にこね粉を平たく打って刻んだ剪刀麵(せんとうめん)があり,宋代にはそうした刻んだものを切麵(せつめん),略して単に〈麵〉と呼び,蒸餅,焼餅,油餅を総称した〈餅〉と対置されるまでになった。…

※「蒸麦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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