… 川の水をくみ上げることは古代から人類生活に欠かせなかったから,低水位の水を高水位に揚水するため,つるべ,水揚水車,ペルシャンホイールなどいろいろなものが用いられていたが,これらは人力や家畜の力などによる原始的なものであり,また容器に水を入れてくみ上げるという点からも,原理的に現在のポンプとは異質のものといえる。ただし,古代において注目すべきものがまったくなかったわけではなく,アルキメデスが考案したといわれるスクリューポンプは,連続して揚水することが可能であり,現在使用されているねじポンプと同じ考え方のものであった。その後,15世紀になってレオナルド・ダ・ビンチのピストンポンプの考案,モリスPeter Morrisによる水車駆動のピストンポンプを利用してのロンドン市内への給水の成功(1582)などもあったが,ポンプが著しく普及,発達するようになったのは18世紀末ごろより蒸気機関が動力源として利用されるようになってからである。…
…これは,一つには液体の圧力が高いことに基づいており,このため,油圧ポンプとしては原理的に高圧での作動に適している形式のポンプが用いられる。ポンプ作用部の構造により,油圧ポンプは,回転式(歯車ポンプ,ベーンポンプ,ねじポンプ)と往復式(ピストンポンプ)に大別され,また別の分類として,ポンプ軸1回転当りに押し出す液体体積(押しのけ容積)が変えられる可変容量形と,それを変えられない定容量形とがある。ピストンポンプ,ベーンポンプに可変容量形があり,油圧装置の効率を重視する用途に用いられる。…
※「螺子ポンプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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