岩石学辞典
「複変成作用」の解説
複変成作用
複変成作用とはすでに変成を受けた岩石がさらに変成作用によって新しい相が組み込まれる作用[Turner : 1948, Read : 1949].変成作用が時間的間隙をおいて,地質学的に異なった変成作用を複数回受けることで,同じ部分に何種類かの変成作用が関係することは一般に普通に行われることである.同じ変成作用が加わった場合でも,変成作用を受けた鉱物や岩石の性質によって鈍感なものも敏感なものもあり,選択的変成作用の考えが必要である[鈴木 : 1994].一連の広域変成作用の間に,異なった鉱物相で変成作用が引き続いて起こるときは多相変成作用(plurifacial(またはpolyfacial)metamorphism)といい,複変成作用とは区別される[片山ほか : 1970].複変成作用には複合変成作用(composite metamorphism)[Tyrrell : 1926],重複変成作用(multiple metamorphism)[Harker : 1932]などの表現がある.
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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ふくへんせいさよう
複変成作用
polymetamorphism
変成作用が重複すること。生成した岩石は複変成岩。広域変成作用同士の重複もあれば,広域変成作用の後に接触変成作用が重複することも,またその逆もある。重複した変成作用の時間間隙は個々のケースによって異なる。1サイクルの造山運動の間に,何度かの変成再結晶が進むのが普通で,これを複変成作用と呼ぶこともあるが,多時相変成作用(plurifacial metamor-phism)と呼んで区別することもある。しかし実際は,これらの区別は難しい。
執筆者:小島 丈児・廣井 美邦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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