広域変成作用(読み)コウイキヘンセイサヨウ

精選版 日本国語大辞典 「広域変成作用」の意味・読み・例文・類語

こういき‐へんせいさようクヮウヰキ‥【広域変成作用】

  1. 〘 名詞 〙 褶曲(しゅうきょく)山脈を形成する造山運動に伴い、広い地域にわたる岩石が地下深く押しこめられ、温度圧力作用によって新しい鉱物が生成されること。温度と圧力の比によって高圧低温型、低圧高温型などに分けられる。

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最新 地学事典 「広域変成作用」の解説

こういきへんせいさよう
広域変成作用

regional metamorphism

広域的な構造運動によって既存の堆積岩火成岩,変成岩が一連の温度・圧力条件のもとで変形作用を受けつつ再結晶し,片状構造をもった変成岩のできる作用。これが起こる場は,a)海洋プレートの沈込み帯,b)それに伴う火山弧深部,c)大陸-大陸衝突帯などのプレート境界ないしプレート接合衝突帯とされ,一般に構造帯ないし造山帯と呼ばれる。都城秋穂(1961)は広域変成帯を変成相系列に基づき低圧型・中圧型・高圧型に分け,これらが変成作用の行われた構造場の温度勾配を反映していると考えたが,プレートテクトニクス論の出現によって,高圧型はa)ないしc), 低圧型はb)の構造帯を特徴づけるものであることがわかった。中圧型は形成の時代や条件によって,a), b), c)のどの構造帯でも実現される。大陸地域に広く分布する先カンブリア時代のグラニュライト帯も,古い時代のb)ないしc)に相当する広域変成帯である。広域変成作用は熱と動力(構造運動)の両者の働きによっているので,物理的要因からは動力熱変成作用と呼ばれる。構造帯の形成過程を解明するために,広域変成作用の圧力-温度-時間-変形(P-T-t-D)経過を解析することが必須である。

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参照項目:温度-圧力-時間-変形経路
参照項目:広域変成岩

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百科事典マイペディア 「広域変成作用」の意味・わかりやすい解説

広域変成作用【こういきへんせいさよう】

広域的な構造運動によって起こる変成作用。プレート境界,プレート衝突帯の地下深部で起こると考えられている。物理的要因としては高温と圧力が主で動力熱変成作用ともいう。広域変成作用の起こる温度,圧力の組合せはいろいろである。高圧型は海洋プレートの沈み込み帯,あるいは大陸と大陸の衝突帯で起こり,低圧型はプレート沈み込み帯に伴う火山弧深部で起こるとされる。
→関連項目結晶片岩広域変成帯千枚岩変成作用片麻岩

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岩石学辞典 「広域変成作用」の解説

広域変成作用

地殻の広い範囲に影響を与える変成作用で,局所変成作用が火成岩貫入の周辺部に限定されることと区別される[Daubree : 1860].広域変成作用のある地域の岩石は,低度の変成作用から高度の変成作用のものに累進的に変化することが多い[Harker : 1932, Turner & Verhoogen : 1960].造山運動や埋没作用によって特定の火成岩を熱源とせずに広い地域にわたって岩石が変成される作用で,局所変成作用(local metamorphism)に対する語.一般変成作用(general metamorphism)[Delesse : 1857],標準変成作用(normal metamorphism)[Beaumont : 1841].

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「広域変成作用」の意味・わかりやすい解説

広域変成作用
こういきへんせいさよう

広域変成帯」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の広域変成作用の言及

【変成作用】より

…このような変成岩はホルンフェルスと呼ばれる。(2)広域変成作用 造山運動のときには地下深く押し込まれた堆積岩や火成岩が広い地域にわたって変成作用をうける。変成作用は著しい変形運動を伴っていて,変成岩ははがれやすい性質をもつ結晶片岩になったり,片麻状組織をもつ片麻岩になる。…

※「広域変成作用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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