西府(読み)さいふ

精選版 日本国語大辞典 「西府」の意味・読み・例文・類語

さい‐ふ【西府】

菅家後集(903頃)叙意一百韻「職豈図西府、名何替左遷
[補注]あるいは「ちんぜいふ(鎮西府)」の略か。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の西府の言及

【応仁・文明の乱】より

…西軍側にも将軍に準ずる立場の人物が確保できたのであり,これによって不完全ながら西軍方にも幕府組織に相応する組織が成立した。その組織は〈西府〉と呼ばれていた。69年(文明1)に入ると,京都だけでなく全国各地で両派に分かれて争われるようになり,諸大名も領国の事情によって撤兵しなければならないものも現れ,京都の合戦は下火となっていった。…

【晋】より

王羲之の書や顧愷之(こがいし)の画に代表される繊細優美な芸術を生んだのもこの時代であり,それは江南の自然風土と無関係ではないであろう。 ところで東晋王朝は,そもそもの成立の事情が物語っているように,華北に興亡を繰り返す異民族政権とのきびしい緊張関係のもとに立たされたが,その軍事力を支えたのは,北府と西府の二つの軍団であった。京口(江蘇省鎮江)ないしは広陵(揚州)を拠点とする北府軍団を構成したのは,そもそも華北の戦乱を避けて長江(揚子江)下流のデルタ地帯に住みついた流民たちであり,やがて彼らは代々兵役の義務を負う兵戸となったのである。…

※「西府」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android