見物人(読み)ケンブツニン

世界大百科事典(旧版)内の見物人の言及

【道徳感情論】より

…そして,さまざまな感情が個人にどう働きかけ,彼を調和ある社会集団の一員とするのかという問題を考えた。その際〈見物人spectators〉という概念を導入して,まず外部にいる現実の〈見物人〉が個人の行動に影響を与えること,次に内なる〈見物人〉が実際の外部の〈見物人〉の反応を予測すること,そして自分自身の中の〈公平無私なる見物人〉が良心に従った道徳的判断を選ばせること,などを説明する。このような心理過程を〈同感〉という概念で特徴づけ,それが安定的な社会集団の生成と維持にとって欠かせないものだと論じている。…

※「見物人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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