聴衆(読み)チョウシュウ

デジタル大辞泉 「聴衆」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐しゅう〔チヤウ‐〕【聴衆】

講演音楽などを聞きに集まった人々。
ちょうじゅ(聴衆)
[類語]観客観衆見物人大向こうギャラリーファン顧客花客得意クライアント乗客旅客お客様一見

ちょう‐じゅ〔チヤウ‐〕【聴衆】

《「ちょうしゅ」とも》
説法講説などを聞きに集まった人々。
「―も心ならず各別に礼讃しき」〈一言芳談
法会の際、講師こうじの講説を聴聞する僧。講師問者もんじゃ以外の僧。
「―二十人、講師三十人召し集めて」〈栄花・疑ひ〉

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精選版 日本国語大辞典 「聴衆」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐じゅチャウ‥【聴衆】

  1. 〘 名詞 〙 ( 後世は「ちょうしゅ」 )
  2. 説法・講説などを聞きに集まった人たち。ちょうしゅう。
    1. [初出の実例]「ある時には又行幸もあり聴衆法用寺々にわかち召し供養荘厳つかさつかさにつとめつかふまつる」(出典:観智院本三宝絵(984)下)
  3. 法会の時、えらばれて講師(こうじ)の講説を聴聞する僧。役僧である講師・問者(もんじゃ)(=問難する役)以外の僧。ちょうしゅう。
    1. [初出の実例]「布施〈略〉聴衆絹五疋・米十石」(出典:御堂関白記‐寛弘九年(1012)五月一九日)
  4. ( がすわる所であるところからいうか ) 帳台、床子などを用いないで、床に畳や敷物を敷いて着く座。平敷きの座。平座(ひらざ)
  5. 芝居の観客。
    1. [初出の実例]「暮合より、ゑいとうゑいとうの御聴衆座元、とくら、にしげんは申に及ず」(出典:俳諧・誹讔三十棒(1771))

聴衆の語誌

「衆」は呉音がシュ、漢音がシュウ。古く「色葉字類抄」では「聴衆 チャウジウ」とするが、「饅頭屋本節用集」は「チャウジュ」であり、江戸期までは連濁の読みが多い。ただ、文久三年刊の「江戸大節用海内蔵」など江戸後期の節用集類には「チャウシュ」とする例も少なからず見受けられる。


ちょう‐しゅうチャウ‥【聴衆】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 古くは「ちょうじゅう」 ) =ちょうじゅ(聴衆)〔色葉字類抄(1177‐81)〕
  3. 演奏、講演などを聞きに集まった人たち。聞き手。
    1. [初出の実例]「比喩例証の適切なるが為に、不学の聴衆(チャウシュウ)も体屈を覚えず」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉一〇)

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普及版 字通 「聴衆」の読み・字形・画数・意味

【聴衆】ちようしゆう

ききて。

字通「聴」の項目を見る

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