精選版 日本国語大辞典 「言不知ない」の意味・読み・例文・類語
いい‐しれ・ずいひ‥【言不知】
- 〘 連語 〙 ( 「人しれず」などの言い方に類推して「いいしらず」の変化したものか ) =いいしらず(言不知)
- [初出の実例]「其旅行の物語が言ひ知れず私の好奇心を惹きますので」(出典:名張少女(1905)〈田山花袋〉二)
- 「つくづくと眺め入れば入るほど言ひ知れぬ懐しい心持が加はって来る」(出典:渚(1907)〈国木田独歩〉三)
いい‐しれな・いいひ‥【言不知】
- 〘 連語 〙 ( 「いいしれず(言不知)」の「ず」を、「ない」に置き換えたもの ) =いいしらず(言不知)
- [初出の実例]「彼が自分のしてゐることに気がついた時には言ひ知れない馬鹿々々しさと同時に」(出典:都会の憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉)