調食(読み)ちょうばみ

精選版 日本国語大辞典 「調食」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐ばみ テウ‥【調食・重チョウ食】

〘名〙 双六(すごろく)で、二つの采(さい)に同じ目が出ること。ちょうめ。
※枕(10C終)三一「てうばみに、てうおほくうちいでたる」
[補注](1)双六の一種といわれるが、「枕草子」には、「双六」と「てうばみ」の両語が認められるところから、両者は異なる遊戯であったとも考えられる。
(2)「調」は二つの采に同じ目の出ること、「半」は異なった目の出ることをいい、「枕草子」の「てうばみ」を「調半」と解する説もある。
(3)揃った目が出ると相手の駒を「はむ(食)」からとも、丁(二つの目が揃う)半(揃わない)の意であるともいい、「調食」「丁半」などと表記されるが未詳
(4)「色葉字類抄」「名義抄」では「蔵鉤」に「テウカハカ」の訓を当てたものが見られるところから、挙例の「枕草子」の例は「蔵鉤」との関連も考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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