普及版 字通 「譖」の読み・字形・画数・意味


19画

[字音] シン
[字訓] そしる・うったえる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(さん)。は〔説文〕五上に「曾なり」と訓し、「すなわち」という語詞に解するが、(しん)は両の形、曰(えつ)は祝の器。両をその上において呪詛し、人を譖毀(しんき)する象の字で、譖はその形声字である。〔説文〕三上に「(うつた)ふるなり」とするが、呪詛することをいう。

[訓義]
1. そしる、のろう、しいる。
2. うったえる、わるくいう。
3. たがう、いつわる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕譖 志己豆(しこづ)〔名義抄〕譖 ヒソカニ・カクス・ヤブル・シコヅ・カタハラ・ウタフ・セム・イツハリ

[語系]
譖tzhim、)tzimは声近く、を祝の器の上に加えることが、譖毀の方法であった。讒dzheamも声義の通ずる字で、〔説文〕三上に「讒は譖(そし)るなり」とみえ、同系の語である。

[熟語]
譖悪・譖毀譖言・譖譖詐譖潤譖訟譖人譖説譖訴譖沮譖短・譖
[下接語]
譖・毀譖・行譖・譖・猜譖・聴譖・反譖・誣譖・謀譖

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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