デジタル大辞泉 「譬へ無し」の意味・読み・例文・類語 たとしえ‐な・し〔たとしへ‐〕【×譬へ無し】 [形ク]たとえようがない。くらべようがない。「すこし荒れたりつる院の内、―・く狭げにさへ見ゆ」〈源・若菜下〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「譬へ無し」の意味・読み・例文・類語 たとしえ‐な・したとしへ‥【譬無】 〘 形容詞ク活用 〙 たとえようがない。くらべものにならない。また、くらべるべきものがない。はなはだしく違っている。[初出の実例]「いとたとしへなく思し給はんをこそ人はうたてなむ見奉らめ」(出典:延宝版宇津保(970‐999頃)楼上上)譬へ無しの語誌平安時代の仮名文学作品にのみ見られる。「例へ無し」に強調の助詞「し」が接したものから派生したといわれているが、「たとへなし」、「たとへしなし」の例はない。譬へ無しの派生語たとしえな‐さ〘 名詞 〙 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例