豊栄鉱山(読み)ほうえいこうざん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「豊栄鉱山」の意味・わかりやすい解説

豊栄鉱山
ほうえいこうざん

大分県南西部、豊後大野市(ぶんごおおのし)緒方町(おがたまち)上畑(うわはた)、傾山(かたむきやま)北西麓(ろく)にあった鉱山。花崗(かこう)岩と石灰岩の境界付近にある鉱床で、九折鉱山(つづらこうざん)として竹田藩が経営、銅、錫(すず)を採掘していた。明治以後は数氏を経て、1956年(昭和31)蔵内(くらうち)金属鉱業経営となり、錫、亜鉛、硫化鉱、銅を産し、錫は1967年明延(あけのべ)に次ぐ産額をあげたが、1975年閉山。奥岳(おくだけ)川流域はカドミウム汚染要観察地域となっている。

[兼子俊一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android