越智崗上陵(読み)おちのおかのへりよう

日本歴史地名大系 「越智崗上陵」の解説

越智崗上陵
おちのおかのへりよう

[現在地名]高取町大字車木

車木くるまき集落東南、越智岡おちおか丘陵の頂に位置する皇極(斉明)天皇陵。「日本書紀」天智天皇六年二月二七日条に「天豊財重日足姫天皇と間人皇女とを小市岡上陵に合せ葬せり。是の日に、皇孫大田皇女を、陵の前の墓に葬す」とある。斉明天皇四年五月に八歳で死亡した孫建皇子を合葬せよとの詔(日本書紀)にもかかわらず、なぜその姉大田皇女が合葬されたのか不明。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の越智崗上陵の言及

【皇極天皇】より

…この治世には皇太子中大兄皇子が実権を握って改新政治を推進していったが,海外では東アジアの緊迫した国際情勢がいよいよその最終段階に入り,660年(斉明6)に唐・新羅連合軍がまず百済を攻略したため,朝廷は百済救援軍を朝鮮に派遣することになり,救援軍指揮のため,翌661年正月に中大兄皇子は天皇以下とともに筑紫の娜大津(なのおおつ)(博多湾付近)の磐瀬(長津)宮に赴いた。天皇は同5月に朝倉宮に移ったが,同7月にそこで世を去り,遺体は同年中に大和の飛鳥に戻り,667年(天智6)2月に至って,間人皇女とともに大和国高市郡の越智崗上陵(おちのおかのうえのみさざき)に合葬された。【関 晃】 皇極天皇には《日本書紀》に6首,《万葉集》に3首の歌が伝えられている。…

※「越智崗上陵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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