高取町(読み)たかとりちよう

日本歴史地名大系 「高取町」の解説

高取町
たかとりちよう

面積:二五・六〇平方キロ

奈良盆地南部に位置し、高市郡西南部。東は明日香村、西は曾我川を隔てて御所ごせ市、南は高取山脈を境にして吉野郡、北は橿原かしはら市。

地勢竜門りゆうもん山塊の西半高取山脈およびその北麓越智おち丘陵一帯を占め、南方吉野山地と北部奈良盆地の漸移地帯に立地。

明治二二年(一八八九)四月一日の町村制施行により高市郡の一町七村が合併して高取村が発足。七ヵ村が合併し、郷社船倉ふなくら天神の名をとり船倉村となり、九ヵ村が合併して斉明天皇の越智崗上おちのおかのへ陵所在地であるので越智岡おちおか村を称した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高取町」の意味・わかりやすい解説

高取〔町〕
たかとり

奈良県中部,奈良盆地南端部から竜門山地北西斜面にある町。 1889年町制。 1954年船倉村,越智岡村と合体。中心集落の土佐は,高取藩城下町として発展。農業は米作のほか,野菜,果樹が栽培される。明治期から配置売薬業が盛んになり,御所市とともに「大和の薬売り」の中心地。『両界曼荼羅図』 (国宝) を所蔵する子島寺をはじめ,史跡に指定されている市尾墓山古墳・宮塚古墳および高取城跡,『壺坂霊験記』とボタンの名所として有名な西国三十三所第6番の札所壺坂寺 (正称南法華寺) など,寺社遺跡が多い。盲人養老施設の慈母園,盲人図書館がある。近畿日本鉄道吉野線,国道 169号線が通じる。面積 25.79km2。人口 6729(2020)。

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