輻射能(読み)ふくしゃのう(その他表記)emissivity

日本大百科全書(ニッポニカ) 「輻射能」の意味・わかりやすい解説

輻射能
ふくしゃのう
emissivity
emissive power

温度T熱平衡状態にある物質表面から放出される熱輻射エネルギーと、同温度の黒体輻射エネルギーとの比。「単位立体角当り(の輻射能)」「単位振動数当り(の輻射能)」など、状況に応じて使い分ける必要があるが、比なので無次元量である。たとえば単位振動数当りの輻射能をE(ν, T)、吸収能A(ν, T)とすれば、K(ν, T)=E(ν, T)/A(ν, T)が成り立つ。K(ν, T)は放射強度とよばれ、振動数と温度だけで決まり物質の性質にはよらない(熱輻射に関するキルヒホッフ法則。「熱放射」の語を使うこともある)。

[久我隆弘 2015年12月14日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む