過ぐる(読み)スグル

デジタル大辞泉 「過ぐる」の意味・読み・例文・類語

すぐ・る【過ぐる】

[動ラ四]《上二段動詞「すぐ」を四段に活用させたもの》通り過ぎる。
「橘のほつを―・りこの川の下にも長く汝が心待て」〈・三三〇九〉

すぐる【過ぐる】

[連体]《動詞「すぐ」の連体形から》過ぎ去った。去る。「過ぐる三月の末」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「過ぐる」の意味・読み・例文・類語

すぐ・る【過】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 ( 上二段活用の動詞「すぐ(過)」の四段形 ) 通り過ぎる。また、程度があるもの以上になる。
    1. [初出の実例]「思へこそ 歳の八年(やとせ)を 切り髪の よちこを過ぎ 橘の 末枝(ほつえ)を須具里(スグリ) この川の 下にも長く 汝が心待て」(出典万葉集(8C後)一三・三三〇九)

過ぐるの語誌

他動詞「すぐす(過)」と対応する。原形は「すぐ(過)」で、これから派生したものであるが、中古以後衰退した。中古以後現われる下二段活用の「すぐる(優)」との関連が考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む