那射郷(読み)なさごう

日本歴史地名大系 「那射郷」の解説

那射郷
なさごう

和名抄」高山寺本・東急本ともに訓を欠く。「日本地理志料」「大日本地名辞書」は「奈坐」と読んでいる。かぶら川に沿った平坦地の最奥部に現富岡市南蛇井なんじやいがある。南は「な」、蛇は「さ」と読める。この地は渓口にあたり湧水があり、これを井戸として使用したところから「那射の井」の名が起こったのであろう。したがって南蛇井を那射郷の遺名とみる。ちなみに南蛇井、金井かない(現甘楽町)吉井よしい(現多野郡吉井町)平井ひらい(現藤岡市)と「井」のつく地名を結ぶと、ほぼ中世の鎌倉街道となるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android