配食サービス(読み)はいしょくさーびす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「配食サービス」の意味・わかりやすい解説

配食サービス
はいしょくさーびす

おもに高齢者や介護の必要な人向けに、栄養バランスのとれた食事を定期的に宅配するサービス。健康維持や自立生活の継続などを目的としており、全国各地の自治体のほかボランティア団体、民間企業などが行っている。生活支援サービスの一つではあるが、介護保険の給付対象には含まれていない。

 1970年代にボランティア団体や非営利活動法人などを中心にサービスが始まった。高齢化の進展に伴ってその数は増え、2011年(平成23)時点で全国に100を超える提供組織がある。毎日、栄養価に配慮した食事をつくるのがむずかしいひとり住まいの高齢者に提供するタイプが多い。1食あたりの料金はおおむね400円~900円。毎日3食提供するものから、月に一度安否確認を兼ねて配食するタイプまでさまざまな形態がある。栄養バランスのよさに着目した出産前後の女性やダイエット志向の人たちが利用するケースも増えている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「配食サービス」の解説

配食サービス

主に高齢者などを対象に、味付け、栄養バランスなどに配慮した調理済みの食事を毎日、自宅に届けるサービス。矢野経済研究所の調査によると、2006年に463億円だったピザや外食チェーンなどの宅配を除く「在宅配食」の市場が、15年には775億円に達すると予想している。9年間で約1.7倍という市場拡大の背景にあるのは、栄養バランスのよさやメニューの豊富さなどがある。自治体によるサービスだったころは委託先が地場の業者だったため配達地域も限定されていたが、セブン-イレブン、すかいらーく、ワタミなど大手民間企業の参入に伴って配達網も拡大している。

(2012-10-21)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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