重イオンビーム(読み)じゅうイオンビーム(その他表記)heavy ion beam

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「重イオンビーム」の意味・わかりやすい解説

重イオンビーム
じゅうイオンビーム
heavy ion beam

普通は炭素以上の重い原子のイオンビームをいう。原子核および物性実験に用いられる。サイクロトロンでは,電荷 Ze ( e電気素量 ) ,原子量 A のイオンは陽子の場合の Z2/A 倍のエネルギーに加速できる。

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世界大百科事典(旧版)内の重イオンビームの言及

【重イオン衝突】より

…近年の加速器技術の進歩により,今日では水素からウランに至るいろいろな原子核が,1核子当り数MeVから数GeVにまで加速されるようになった。陽子(水素の原子核),重陽子(重水素の原子核),α粒子(ヘリウムの原子核)などの軽い原子核のビームに対し,これより重い原子核のビームを重イオンビームと呼び,加速された重イオンビームを原子核標的に入射したときに起こる衝突を重イオン衝突という。重イオン衝突に伴う核反応(重イオン核反応)の様相は,衝突のエネルギーによって異なり,また,衝突係数の大きさに大きく依存する。…

※「重イオンビーム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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