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原子量 げんしりょうatomic weight

翻訳|atomic weight

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

原子量
げんしりょう
atomic weight

質量数 12の炭素原子質量の 12分の1で,各元素の原子の質量を割ったものを相対原子質量 relative atomic mass という。原子量は,この量の古典的名称であって,天然の元素の相対原子質量 (天然に存在する元素の各同位体の相対原子質量をその存在比について重みつき平均を求めたもの) をさすのが通例である。元素のモル質量 molar massを g・mol-1 で割って得られる数値は,原子量に等しい。原子量の値は多くの測定データをもとにして国際原子量委員会で協定,発表する。これを国際原子量といい,隔年新しいデータを加えて改訂された原子量表が公示される。日本化学会原子量小委員会はこの表をもとに,毎年4月に原子量表を作成,発表している。 1961年以前は天然の酸素を 16とした基準によっていた。この旧基準による原子量の値は現行基準による値の 1.00004倍で,両者の違いは非常に小さい。

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デジタル大辞泉の解説

げんし‐りょう〔‐リヤウ〕【原子量】

質量数12の炭素同位体12Cの質量を12とし、そこから相対的に他の原子の質量を表した値。相対原子質量。

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百科事典マイペディアの解説

原子量【げんしりょう】

各元素の原子の相対的質量を表す値。基準として質量数12の炭素同位体12Cをとり,これを12.0000と定める(統一原子量)。古くは酸素を基準としたことがあるが,自然界に存在する酸素の同位体の取扱い方によって16Oを16.0000とする物理的原子量と,16O,17O,18Oについてそれらの存在比を加味した平均値を16.0000とする化学的原子量が存在し,種々の不都合があったため,1961年より前記の統一原子量に改められた。
→関連項目グラム原子原子価原子熱原子番号分子量

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栄養・生化学辞典の解説

原子量

 特定の原子を基準にして他の原子の質量を表す数.現在は,質量数12の炭素を12として表す.

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世界大百科事典 第2版の解説

げんしりょう【原子量 atomic weight】

元素の原子の質量を一定の基準によって定めた数値。天然の元素は通常同位体の混合物であることが多いが,特殊な場合を除いてその存在比がつねにほとんど一定であることから,それらの加重平均質量をその元素に固有の原子量として定めることができる。この値は,自然界における諸現象,化学反応における相互作用の質量比,モル比(量比),結合比等の決定,定量的解釈にきわめて重要かつ最も基本的な意味をもつ値となる。現在用いられている原子量の基準は1962年に定められたもので,質量数12の炭素の同位体12Cの原子量を正確に12とする基準によって各元素の原子量を定めている。

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大辞林 第三版の解説

げんしりょう【原子量】

原子の相対的な質量。炭素の安定同位体 12C の質量を一二とし、これを基準にして表した、各原子の質量。天然に同位体が存在する元素については、各同位体の原子量にその存在比を掛けて平均したものを、その元素の原子量とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

原子量
げんしりょう
atomic weight

各元素の原子の質量を表す値。ただし絶対値がきわめて小さいので、一つの元素の原子をある一定数として基準にとり、すべてそれに対する相対的な値で示す。現在用いられている原子量は、国際純粋・応用物理学連合(IUPAP:International Union of Pure and Applied Physics)と国際純正・応用化学連合(IUPAC:International Union of Pure and Applied Chemistry)が、1962年統一原子量として発表し、国際原子量委員会(ICAW=International Commission on Atomic Weights、現、原子量および同位体存在度委員会CIAAW=Commission on Isotopic Abundances and Atomic Weights)が採用したもので、炭素の同位体のうち、炭素12を基準にとり、これを原子量12.00000としたものである。すなわち炭素原子が6.0221367×1023(アボガドロ定数)個集まれば、その質量は12.01115グラムで、同じく水素、酸素ではそれぞれ1.00797グラム、15.9994グラムである。原子量はつねに精密測定がなされているため、それらの値はCIAAWから2年に一度、新しい値が発表されている。[中原勝儼]

原子量の決め方

原子量の概念は、1803年イギリスのJ・ドルトンの原子説によって初めて導入され、1805年に最初の原子量表が発表されている。しかしこの値はあまり正確ではなく、その後スウェーデンのベルツェリウスによってかなり精密な測定が行われ、原子説にいちおうの実験的支持が与えられた。その後も多くの研究、測定が行われたが、つねに原子量、当量、分子量間の混乱があり、1860年に至りイタリアのカニッツァーロによって初めて近代的原子量測定の基礎が築かれた。この間さらに幾多の変遷があり、初めは酸素が多くの化合物をつくることから酸素を基準にとり、酸素の原子量を1あるいは10または100などとしたり、水素を基準にとり1とすることもあったが、19世紀の末に国際原子量委員会がつくられたころから酸素を基準にとり、酸素の原子量を16.00000と定めていた。すなわち、自然界に存在する酸素原子には、酸素16、酸素17、酸素18の3種の同位体があり、それらが一定の割合で混合している。この三つの同位体の混合しているものを平均し、16.00000を平均相対質量としたものを化学では用い、これを化学的原子量としていた。これに対し、酸素16を16.00000としたものを物理的原子量としていた。物理的原子量と化学的原子量の比は1.000272±0.000005で、無視しても差し支えなかった。しかし精密な研究が進むにつれ、不合理さと不便さがしだいに明らかになり、統一原子量が物理学および化学の両国際連合によって採用されることになった。[中原勝儼]

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