最新 地学事典 「重力構造論」の解説
じゅうりょくこうぞうろん
重力構造論
gravity tectonics ,gravitational tectonics
地殻表層部の比較的広範囲の岩層が,重力による運動の結果,褶曲や断層などの構造を形成したとする構造論。運動の発生機構としては,隆起帯の斜面上での地層の重力滑動を主に考えている(R.W.van Bemmelen, 1934)。ただし,地すべり・海底地すべり・スランピングなどは含まない。L.U.de Sitter(1956)は滑動作用を重視して,重力滑動構造論(gravitational gliding tectonics)と呼んだ。M.Gignoux(1948)は重力滑動と重力流動とを分けて考えた。重力構造論は一般に,その根底に垂直力や横圧力を考え,その結果生じた重力ポテンシャルによる横方向の運動について論じ,造山帯,特にアルプス型造山帯での大規模な構造に適用している。
執筆者:山内 靖喜
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

