精選版 日本国語大辞典 「鈍付」の意味・読み・例文・類語
どん‐つく【鈍付】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① ( 形動 ) にぶいこと。愚鈍なこと。また、そのさまやその人。のろま。
- [初出の実例]「たいこ持さてどんつくでいけぬもの」(出典:雑俳・柳多留‐三五(1806))
- ② 太神楽(だいかぐら)の相手をして、滑稽な役をつとめる道化役の者。
- [初出の実例]「オイ、どんつく、お主の国にゃア、こんな面白い事はあるめえの」(出典:歌舞伎・神楽諷雲井曲毬(どんつく)(1846))
- ③ 「どんつくぬのこ(鈍付布子)」の略。
- [初出の実例]「ふだん着なれたどんつくを、曲てこよひもしっぽりと」(出典:評判記・嗚久者評判記(1865))
- ① ( 形動 ) にぶいこと。愚鈍なこと。また、そのさまやその人。のろま。
- [ 2 ] ( どんつく ) 歌舞伎所作事。常磐津。本名題「神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)」。三世桜田治助作。五世岸沢式佐作曲。西川巳之助振付。弘化三年(一八四六)江戸市村座初演。太神楽の曲毬と、これにからむ田舎者の下男どんつくの手踊を中心に、芸者、白酒売なども踊る仕抜きの舞踊。