白酒売(読み)しろざけうり

精選版 日本国語大辞典 「白酒売」の意味・読み・例文・類語

しろざけ‐うり【白酒売】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 白酒を売り歩く人。《 季語・春 》
    1. 白酒売<b>[ 一 ]</b>〈温古年中行事〉
      白酒売[ 一 ]〈温古年中行事〉
    2. [初出の実例]「三月尽。朧夜を白酒売の名残かな〈支考〉」(出典:俳諧・続猿蓑(1698)春)
  2. [ 2 ] 歌舞伎所作事。長唄。作詞者不明。初世杵屋正次郎作曲。二世西川扇蔵振付。天明五年(一七八五江戸桐座初演。三世瀬川菊之丞の五変化舞踊「春昔由縁英(はるはむかしゆかりのはなぶさ)」の一つ。吉原での女白酒売りの踊り

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「白酒売」の解説

白酒売
〔長唄〕
しろざけうり

歌舞伎・浄瑠璃外題
演者
杵屋正次郎(1代)
初演
天明5.2(江戸・桐座(2代目菊之丞十三回忌追善興行))

白酒売
(通称)
しろざけうり

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
英分身曾我
初演
享保18.1(江戸・市村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の白酒売の言及

【白酒】より

…雛祭に白酒を使うようになったのは19世紀に入ってからのようであるが,白酒そのものは江戸初期にはすでに京都六条油小路の酒屋でつくっていたものが有名であった。山川酒というのがそれで,歌舞伎の《助六》や《乗合船》に登場する白酒売は〈山川〉と書いたうちわを手に持っている。幕末近く大坂と江戸に白酒で有名な店があった。…

※「白酒売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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