阿良多野庄(読み)あらたののしよう

日本歴史地名大系 「阿良多野庄」の解説

阿良多野庄
あらたののしよう

現阿南市の南西部、桑野くわの川上流の新野あらたの町を遺称地とする庄園。現相生あいおい鮎川あゆかわの大宮八幡神社が所蔵する大般若経巻四七〇の奥書に「南方阿良多野上庄草庵」とみえ、至徳二年(一三八五)一〇月七日藤原家俊が書写している。そのほか同社蔵の大般若経の永徳三年(一三八三)年紀をもつ巻四三〇をはじめ巻二七一・巻二七二・巻二八〇・巻四二三など合せて二〇巻の奥書に願主として阿良多野成信の名がみえる。康正二年(一四五六)九月一七日の旦那引注文(熊野那智大社文書)には南方阿良多野先達加賀房が引導するものとして「下庄依太江俊行 上庄のいのいた楠」がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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