日本歴史地名大系 「阿郷」の解説 阿郷あだごう 奈良県:大和国宇智郡阿郷「和名抄」高山寺本に「阿二音可濁読」、刊本に「阿々音可濁読」とある。記紀神話などにみえる阿陀大野(あだのおおの)の地で(五條市の→阿陀大野)、「三代実録」貞観八年(八六六)一〇月二三日条に「贈太政大臣藤原朝臣(良継)墓在大和国宇智郡阿郷」とある。また天元三年(九八〇)とみられる太政官符案(彰考館本栄山寺文書)に「宇智郡阿郷鵜野村」とあるので、現五條市東部の東阿田(ひがしあだ)町・西阿田町・南阿田町から宇野(うの)町にかけての吉野川沿いの地域が郷域と考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報