阿野実為(読み)あの・さねため

朝日日本歴史人物事典 「阿野実為」の解説

阿野実為

生年生没年不詳
南北朝期の公卿。父は正二位大納言実村。阿野家は公廉の娘廉子(新待賢門院)が後醍醐天皇の妃であったため,代々南朝の公卿として活躍した。実為の父,祖父の季継も南朝に仕え,後亀山天皇信任を得た。同天皇の母は実為の娘であったという説もある。実為の詳しい官歴は不明の点が多いが,永和3/天授3(1377)年ごろ大納言であったようで,のち内大臣に昇った。南北朝合一に当たっては幕府側の大内義弘と交渉に当たり,明徳3/元中9(1392)年,後亀山天皇に従って帰京,嵯峨隠棲し出家した。法名匡内。応永6,7(1399,1400)年ごろ死去したらしい。<参考文献>『公卿諸家系図』

(小森正明)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿野実為」の解説

阿野実為 あの-さねため

?-? 南北朝-室町時代の公卿(くぎょう)。
南朝の後亀山(ごかめやま)天皇につかえた。同天皇は実為の娘の子といわれる。大納言ののち内大臣となる。従一位。南北朝合一後は京都嵯峨(さが)に隠棲。応永6年(1399)ごろ没した。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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