普及版 字通 「隶」の読み・字形・画数・意味
隶
8画
[字訓] およぶ・あたえる
[説文解字]
[字形] 会意
尾の下部+尹(いん)(手)。獣尾を捕らえもつ形。〔説文〕三下に「ぶなり」とし、「(いう)と尾の省とに從ふ。(手)もて尾を持つは、後より之れにぶなり」といい、逮及の意とする。隷(れい)の字形によっていえば、隷は祟(たたり)と隶とに従い、禍殃を他に転移する呪儀であるらしく、その転移を受けたものを隷という。
[訓義]
1. およぶ。
2. あたえる、禍殃をうつす。
3. あまり。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕隶 (およ)ぶの字なり 〔字鏡集〕隶 オヨブ
[部首]
〔説文〕〔玉〕に隷など二字を属する。隷は〔説文〕三下に「附するなり」と訓するが、禍殃を他に転移する意で、転移を受けたものは、神の徒隷とされた。
[声系]
〔説文〕に隶声として、(逮)・(い)・肆(し)など七字を収める。は埋む、肆は肆陳の意。みな犠牲を用いることを示す字で、隶の字義を承ける。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報