日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気餅つき機」の意味・わかりやすい解説
電気餅つき機
でんきもちつきき
蒸しあげた糯米(もちごめ)を臼(うす)(容器)内で回転する羽根により、つく(練る・混ぜる)機能をもつ器具。つく機能のほか、蒸す機能を兼ね備えた「蒸す・つく兼用型餅(もち)つき機」と、つく機能だけをもつ「餅つき機」とがある。餅つき機はつく機能を利用して、パンやうどんの生地(きじ)を練るのにも使用できるほか、蒸し兼用型のものは赤飯炊きや茶碗(ちゃわん)蒸しなどの蒸し料理にも使用できる。大きさは一度につきあげられる能力により分けられ、一升用(1.5キログラム)、二升用(3.0キログラム)などがある。羽根の回転は電動機によってなされるが、回転数は1分間500程度のものが多い。蒸す・つく兼用型は臼の底に蒸気発生タンクがあり、その中に注水した水を発熱体(600~800ワット)で沸騰させて得た蒸気が底の小孔を通り、臼内に上昇する構造になっている。一般用には1973年(昭和48)ごろ発売された。最近の餅つき機は、羽根や臼にフッ素樹脂加工が施され、使用後の手入れが簡単に行えるようになっている。
[森田清司]