青木熊吉(読み)アオキ クマキチ

20世紀日本人名事典 「青木熊吉」の解説

青木 熊吉
アオキ クマキチ

明治・大正期の海洋生物採集



生年
文久4年2月12日(1864年)

没年
昭和15(1940)年12月1日

出身地
相模国(神奈川県)

経歴
明治19年帝国大学三崎臨海実験所開設時より約30年間にわたって研究材料の採集を従事し、数百種に及ぶ新種を採集した。“三崎の熊さん”の愛称で親しまれた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「青木熊吉」の解説

青木熊吉 あおき-くまきち

1864-1940 明治-大正時代の海洋生物採集家。
文久4年2月12日生まれ。神奈川県三崎町の漁師。明治19年の帝国大学三崎臨海実験所開設時より約30年間研究材料の採集を手つだい,採集した新種は数百種におよんだ。「三崎の熊さん」の愛称でしたしまれた。昭和15年12月1日死去。77歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の青木熊吉の言及

【ウミウシ(海牛)】より

…背上後方の肛門のまわりを羽状のえらが取り囲む種もある。ハナデンシャKalinga ornataは三崎の東大臨海実験所にいた採集人青木熊吉の命名で知られるが,頭部に樹枝状の突起が16~17対,体側に4対あり,背面にも多くの小突起があって,肛門のまわりのえらは5~6対ある。これらは黄白色の地に赤黄色に着色される。…

【オキナエビスガイ(翁戎貝)】より

…この原始的な珍しい種が日本に産することで有名となり,イギリスの大英博物館から東京大学へ1個100ドルで購入したいと採集方依頼があった。そこで三崎臨海実験所の採集人青木熊吉が生きた貝を採集,箕作佳吉(みつくりかきち)教授に届けたところ,ほうびに金40円をもらった。あまりに大金なので熊吉は長者になったような気がするといったので,この貝をチョウジャガイともいうようになった。…

※「青木熊吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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