三崎(読み)ミサキ

デジタル大辞泉 「三崎」の意味・読み・例文・類語

みさき【三崎】

神奈川県三浦市の地名。南にある城ヶ島が自然の防波堤をなし、漁港として発展。

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精選版 日本国語大辞典 「三崎」の意味・読み・例文・類語

みさき【三崎】

  1. 神奈川県三浦市の地名。三崎港は遠洋・沿岸漁業の基地。城ケ島大橋で城ケ島と結ばれる。古くから海上交通の要地。江戸時代には江戸と上方とを結ぶ廻船の風待港・避難港として利用された。〔二十巻本和名抄(934頃)〕

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日本歴史地名大系 「三崎」の解説

三崎
みさき

能登半島北東端の岬の総称で、地名に転化。「出雲国風土記」意宇郡条に「高志の都都の三埼」とみえ、平安末期成立の「梁塵秘抄」巻二(僧歌)に「我等が修行に出でし時、珠洲の岬をかい回り、打ち廻り、振り棄てて、単身越路の旅に出でて、足打ちせしこそあはれなりしか」とある。また文治元年(一一八五)九月に能登国へ流罪となった平時忠の赴いた配所は、「源平盛衰記」巻四六によれば「鈴の御崎」であった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三崎」の意味・わかりやすい解説

三崎(神奈川県)
みさき

神奈川県三浦半島南端、三浦市の中心市街地。旧三崎町。南方に城ヶ島(じょうがしま)が横たわって自然の防波堤をなし、内側は古来避難港、風待(かぜまち)港、漁港にされてきた。台地上は展望に優れ、鎌倉時代には源家の遊覧地(三崎御所)、戦国時代から江戸前期には小田原や江戸の防衛拠点(三崎十人衆、三崎奉行(ぶぎょう))とされていた。関東大震災後は近代的漁港として整備され、現在沿岸・沖合両漁業はもとより、遠く太平洋、インド洋大西洋で操業するマグロなどの遠洋漁業の基地となり、岸壁、魚市場をはじめ、冷凍、運輸、金融、船員休養などの漁港施設が整い、朝市も開かれ、住民の生活も漁業に深く結び付いている。海南神社のチャッキラコは南海伝承の歌舞で国指定重要無形民俗文化財。ほかに同社で行道獅子(おねりじし)、里神楽(さとかぐら)の民俗芸能も行われる。

[浅香幸雄]

『内海延吉著『三崎郷土史考』覆刻版(1975・名著出版)』



三崎(愛媛県)
みさき

愛媛県最西端、西宇和郡にあった旧町名(三崎町(ちょう))。現在は伊方町(いかたちょう)の西部地域で、佐田(さだ)岬半島の先端部を占める。旧三崎町は、1955年(昭和30)三崎、神松名(かんまつな)の2村が合併して町制施行。2005年(平成17)瀬戸町とともに伊方町に合併。旧町名は御崎(みさき)の転化といわれる。三方を海に囲まれ、豊予(ほうよ)海峡(速吸(はやすい)瀬戸)を隔てて九州の佐賀関半島と向かい合う。国道197号(佐田岬メロディーライン)が通じ、フェリー(国道九四フェリー)が三崎、佐賀関両港を結ぶ。沿岸漁業が盛んで、海士(あま)によるアワビサザエなどの採取も行われ、第二次世界大戦前は五島(ごとう)列島や朝鮮への出漁も多かった。段畑のサツマイモや麦栽培にかわって夏柑(なつかん)の主産地となり、一時は県最大の生産量を誇った。現在は甘夏柑や伊予柑への転作が進んでいる。岬の先端部は瀬戸内海国立公園域で、灯台やキャンプ場がある。国指定天然記念物にアコウの巨木がある。

[横山昭市]

『『三崎町誌』(1985・三崎町)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三崎」の意味・わかりやすい解説

三崎
みさき

愛媛県西端,伊方町西部の旧町域。佐田岬半島の先端を占める。 1955年三崎村と神松名村が合体して町制。 2005年伊方町,瀬戸町と合体して伊方町となる。明治初期からナツミカンの栽培が始まり,全国有数の産地に発展。三崎牛の産地。沿岸漁業も行なわれる。古くからサザエ,アワビ,テングサの採取が盛んで,出荷調整のため海面を仕切った大規模な蓄養池がある。国の天然記念物のアコウは,三崎がその自生北限地帯とされる。瀬戸内海国立公園に属し,観光開発も盛ん。

三崎
みさき

神奈川県南東部,三浦半島の先端にある三浦市の中心地区。城ヶ島に守られた三崎港を中心とする漁業集落。古くから海上交通の要地で,江戸時代には東京湾防備の要衝として三崎奉行がおかれた。また江戸の消費地と結んで漁業も発達。大正末期から漁港としての整備が進められ,魚市場,冷凍冷蔵施設,水産加工場,漁船修理工場などが立並んでいる。マグロを中心とする遠洋漁業の基地としては日本有数。城ヶ島とは城ヶ島大橋で結ばれる。

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百科事典マイペディア 「三崎」の意味・わかりやすい解説

三崎[町]【みさき】

愛媛県西部,佐田岬半島先端部を占める西宇和郡の旧町。平地に乏しく,段々畑の畑作が主でナツミカンの産が多い。海士(あま)によるアワビ,サザエ,テングサの採取も行われる。主集落三崎から八幡浜市と別府市へ航路がある。2005年4月西宇和郡瀬戸町と伊方町へ編入。33.61km2。4149人(2003)。

三崎【みさき】

三浦[市]

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改訂新版 世界大百科事典 「三崎」の意味・わかりやすい解説

三崎 (みさき)

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世界大百科事典(旧版)内の三崎の言及

【相模国(相摸国)】より

…上流の津久井郡太井村には幕府管轄の荒川番所があり,流通の荷物に五分一運上金を課した。海上交通は三崎,走水,浦賀,柳島,須賀,山西,真鶴等の湊を基点とした。特に三浦半島の三崎~浦賀は海上から江戸への入口として重要な立場にあった。…

【三浦半島】より

…半島の北限は江の島の対岸の藤沢市片瀬から,横浜市南部の円海山(153m)の北麓を結ぶ線である。半島は大部分が第三紀層を中核とする丘陵性の地形からなるが,南端部と東京湾岸東部は台地性の地形をなし,それぞれ三崎台地,上町(うわまち)台地と呼ばれる。丘陵部は南北に帯状に三分され,その境は逗子の田越川をさかのぼり,東京湾岸の長浦湾に至る線と,葉山の下山川をさかのぼり,浦賀水道に流出する平作(ひらさく)川の谷に出る線である。…

【佐田岬半島】より

…愛媛県西部,豊予海峡(速吸(はやすい)瀬戸)に突出した全長40kmの半島。三崎半島ともいう。古来〈三崎十三里〉といわれ,日本一狭長な半島として有名である。…

※「三崎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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