最新 地学事典 「鞘状褶曲」の解説
さやじょうしゅうきょく
鞘状褶曲
sheath fold
ヒンジ線が褶曲軸面内で曲線を描く非円筒状褶曲のうち,特にその曲率の大きいもの。三次元的に鞘(さや)(sheath)のような形を呈していることから,H.Quinquis et al.(1978)により命名。Quinquisらは,ブルターニュのIle de Groix(グラ島)の延性剪断を受けた高圧型変成岩体で鞘状褶曲を記載し,それが単純剪断変形によって形成されたと考えた。その後,鞘状褶曲は世界各地の延性剪断作用を被ったテクトナイトで記載されており,鞘の長軸方向が剪断方向とほぼ一致することが知られている。鞘状褶曲は片理面上での局所的な乱れ(例えばブーディン構造など)が単純剪断時に増幅することにより発達することが模擬実験(P.R.Cobbold et al., 1980)により示されている。
執筆者:高木 秀雄
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

