韻塞(読み)いんふたぎ

精選版 日本国語大辞典 「韻塞」の意味・読み・例文・類語

いん‐ふたぎ ヰン‥【韻塞】

[1] 中古、貴族社会で行なわれた文学遊戯の一種古詩韻字を隠しておき、それを互いに当てて勝敗を決する遊び。言い当てたものを「明(あけ)」という。いふたぎ。
※前田本枕(10C終)七九「ゐんふたきのあかしたる」
[2] 俳諧撰集。二冊。李由・許六編。元祿一〇年(一六九七)刊。芭蕉三回忌に際し、蕉門規範を示すべく編集したもの。彦根を中心に諸家の発句連句俳文収め、許六と芭蕉の交流を伝える。

い‐ふたぎ ヰ‥【韻塞】

〘名〙 (「いんふたぎ」の撥音「ん」の無表記) =いんふたぎ(韻塞)
※能因本枕(10C終)一八三「ゐふたきの明、疾うしたる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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