風刺詩集(読み)フウシシシュウ

デジタル大辞泉 「風刺詩集」の意味・読み・例文・類語

ふうしししゅう〔フウシシシフ〕【風刺詩集】

原題、〈ラテンSaturae》1~2世紀ごろのローマの風刺詩人、ユウェナリス詩集。100年ごろから127年ごろにかけて、全5巻、16歌を発表
《原題、〈フランスSatiresボワローの詩集。12編からなる。当時流行作家だったキノースキュデリーを嘲笑し、風俗習慣を鋭く批判している。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の風刺詩集の言及

【ユウェナリス】より

…ルキリウスに始まるローマ風刺詩の伝統の最後に登場したこの詩人は,同じく風刺詩を創作したホラティウスやペルシウスとは異なって,自己を語ることが少なく,しかも存命中はほとんど世に知られることはなかった。ユウェナリスは,ローマの東南東約100kmに位置する町アクイヌムの出身で,彼が《風刺詩集》第1巻(第1歌~第5歌)を公にしたのは100‐110年のころである。同時代の著作家たちの中ではエピグラム詩人のマルティアリスのみがユウェナリスのことに言及しており,彼のことを〈雄弁なfacundus〉と形容している。…

※「風刺詩集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android