香篆(読み)こう(かう)てん

普及版 字通 「香篆」の読み・字形・画数・意味

【香篆】こう(かう)てん

香炉の煙。篆は屈曲の多い字体。宋・軾〔上元の夜~感有り〕詩 燈結び盡して、吾(われ)む 香篆ゆる時、汝歸らんと欲す

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の香篆の言及

【香】より

…これは,北方民族の突厥(とつくつ)等に認められる,鈴を鳴らし太鼓を叩き香木をたいてみずからを潔め災厄を払う習俗の影響があるかもしれない。その他侍中が口臭を消すのに雞舌香(丁香)をたしなむ慣わしは後漢に認められ,被中香炉と呼ばれる薫炉を用いた薫衣や香篆(香時計)も六朝ころから始まった。香篆は六朝末の《漏刻経》の煙篆を初見とし,唐・宋時代に夜の時間を知るために私用に供されたが,不正確であったから公用には使われなかった。…

※「香篆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」