駅逓志稿(読み)えきていしこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「駅逓志稿」の意味・わかりやすい解説

駅逓志稿
えきていしこう

日本の駅逓(交通郵便)史。詳しくは『大日本帝国駅逓志稿』。1882年(明治15)刊。駅逓寮が駅逓紀事編纂(へんさん)のため駅逓志料を集め、駅逓局御用掛青江秀が編んだ。「大日本帝国駅逓志稿」「同考証」「同志証索引」からなる。1928年(昭和3)の復刻は『大日本交通史』と題した。古代から郵便創業までの陸運関係で、近世以前の道路、駅宿、旅行、逓送、信書往復がおもな内容である。駅逓志料は逓信博物館(現、郵政博物館)に所蔵され、その一部が児玉幸多校訂『近世交通史料集』として刊行されている。

[藤村潤一郎]

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