内科学 第10版 「骨髄所見の評価」の解説
骨髄所見の評価(骨髄穿刺・生検)
正常な骨髄像所見を表14-5-3に示す.以下に異常所見の要点と該当疾患を述べる.
1)有核細胞数の増加・減少:
著減している場合(骨髄低形成)は再生不良性貧血,著増している場合(骨髄過形成)は骨髄増殖性腫瘍など.
2)骨髄芽球の異常増加:
急性白血病やその類縁疾患.
3)特定の細胞の減少:
無顆粒球症,赤芽球癆など.
4)血球形態異常:
巨赤芽球性貧血,骨髄異形成症候群など.
5)異常細胞の存在:
悪性リンパ腫,多発性骨髄腫,癌細胞,血球貪食症候群,先天代謝異常症に伴う異常なマクロファージ系細胞など.
6)感染微生物の検出:
結核,骨髄炎など.
7)骨髄線維化:
骨髄生検標本で判定.[通山 薫]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報