高ヶ坂石器時代遺跡(読み)こうがさかせっきじだいいせき

国指定史跡ガイド 「高ヶ坂石器時代遺跡」の解説

こうがさかせっきじだいいせき【高ヶ坂石器時代遺跡】


東京都町田市高ヶ坂にある縄文式時代中期の敷石住居跡。鶴見川上流の恩田川沿いの低段丘上にあり、牢場(ろうば)・稲荷山・八幡平(はちまんだいら)の3遺跡からなる。高ヶ坂石器時代遺跡の調査以降、敷石住居跡の名称が使われるようになり、その第1号遺跡として重要なことから、1926年(大正15)に国の史跡に指定された。覆屋がつくられ、唯一保存公開されている牢場遺跡は、東京都内では最初に敷石住居跡が発見されたところで、住居跡はやや扁平な円形プランで、長径は西南5m、短径が3.5m。稲荷山遺跡は南西部が道路で切られており、断面に土器片、礫(れき)がみられたが、複雑で不整形な配石遺跡が確認されただけで、遺構の状況は不明。八幡平遺跡では、直径3.45mの円形プランの敷石住居跡が発掘されている。牢場遺跡へは、小田急電鉄小田原線町田駅から徒歩約13分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報