高地順応(読み)コウチジュンノウ

デジタル大辞泉 「高地順応」の意味・読み・例文・類語

こうち‐じゅんのう〔カウチジユンオウ〕【高地順応】

平地から高地に移動して一定期間滞在すると、酸素が薄い環境に合わせて呼吸機能や循環機能が高まる現象。これを徐々に行うことで標高数千メートルの高所登山に備えたり、持久力を要する運動競技トレーニングをしたりする。高地順化

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の高地順応の言及

【高山病】より

…とくに登山など活発な身体活動では,酸素の需要が高まっているので酸素欠乏に陥りやすい。こうした低酸素状態に対して,過呼吸による換気量の増加,心拍数の増加による循環血流量の増大,酸素の運搬を行うヘモグロビン量・赤血球の増多,酸素解離曲線の移動による血液酸素飽和度の変化など,肺呼吸から組織細胞に至る各段階で低酸素の影響を緩和する方向に生体機序が変化することが高地順応(高地順化)として知られている。しかし,これらの順応機序はすべてが同時に作動するのではなく,継続的な低酸素状態にさらされるなかで漸次進展していくもので,その程度にも個人差が大きい。…

※「高地順応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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