高御倉(読み)たかみくら

日本歴史地名大系 「高御倉」の解説

高御倉
たかみくら

べんやつの入口東側の山沿いの地域をよぶ呼称。「吾妻鏡」建長五年(一二五三)一二月二二日条には「丑尅、経師谷口失火、北風頻扇、余炎迄浜高御倉前、焼死者十余人云々」とみえるが、高御倉とは床の高い倉庫の意味で、御の敬称を付したのは、幕府または北条氏の管理する倉であったからであろう。同書寛元三年(一二四五)五月二二日条には、武蔵守北条泰時が管理し、武蔵国からの年貢を収納していた「浜御倉」のうちに小蛇が現れ、悩乱の後に死亡した記事がある。これも多分この地にあった倉庫であろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android