鱗翅目(読み)りんしもく

精選版 日本国語大辞典 「鱗翅目」の意味・読み・例文・類語

りんし‐もく【鱗翅目】

  1. 〘 名詞 〙 節足動物門昆虫類の一目チョウ・ガのなかまを含むが圧倒的にガが多い。全身に毛が密生し、はね鱗粉に覆われている。口器は小腮(しょうさい)が延長して変形した紐形の管で、伸長して花の蜜を吸い、ふだんは螺旋状にまきこまれている。幼虫イモムシアオムシ毛虫と呼ばれ、大腮が発達して植物を食害する。全世界に一一万種以上、日本には約五三〇〇種が知られる。最近はチョウ目と呼ばれる。鱗翅類。〔日本昆虫学(1898)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鱗翅目の言及

【チョウ(蝶)】より

…両者を区別しようとする傾向は国民性による思考の差で,英語には別々の単語があるが,ドイツ語やフランス語には共通の単語(ドイツ語はFalter,フランス語はpapillon)に〈昼の〉または〈夜の〉という形容詞がつくだけで固有の単語はない。元来鱗翅目として共通する形質をもつ一元的な系統の中に昼間にだけ活動する一群(チョウ)が生じたが,他の多くの系統(ガ)と本質的に違うまでにはなっていないのが両者の関係である。
[系統進化]
 チョウの起源や系統に関する資料はきわめて少なく化石の数もごくわずかであるから,そのほとんどは推定による仮説の域をでない。…

※「鱗翅目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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