黒森銀山跡(読み)くろもりぎんざんあと

日本歴史地名大系 「黒森銀山跡」の解説

黒森銀山跡
くろもりぎんざんあと

[現在地名]白石市小原

弥太郎やたろう(八一六・一メートル)の東南隅にあり、上戸沢かみとざわ宿の町尻から分れる黒森道(「上戸沢宝暦図」古山昭一家蔵)を経て至る。「観蹟聞老志」に「黒森銀窟 在上戸沢以南、有一山曰黒峯、頃年出銀鉱焉」とあり、「小原村安永風土記」に「黒森銀山跡、右ハ元禄二年より出銀繁昌仕宝暦三年迄少々金掘等も居申候処、同四年頃より一向休山に罷成候」とある。「刈田郡地誌」には延享元年(一七四四)に発見され、慶応四年(一八六八)に休山とある。鉱山採掘開始の時期には諸説あるが、最初の採掘は元禄(一六八八―一七〇四)初年に仙台藩が直接行ったとする「安永風土記」の説が正しいのではないか。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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