鼬の道を切る(読み)いたちのみちをきる

精選版 日本国語大辞典 「鼬の道を切る」の意味・読み・例文・類語

いたち【鼬】 の 道(みち)を切(き)

  1. 鼬の通路を遮断する。俗説に、鼬の通路を遮断すると、同じ通路を再び通らないということから、往来、交際、音信などが絶えるのにたとえる。いたちのみち。いたちのみちきり。
    1. [初出の実例]「鼬(イタチ)の道切(ミチキル)とがり杭、桝おとしのかいづめ」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)一)
    2. 「此程は、鼬鼠(イタチ)の道を切った様になぜ訪れもない事ぞ」(出典:浄瑠璃・傾城思升屋(1715頃)下)

鼬の道を切るの補助注記

他に「いたちが自分の前の道を横切る」ことにより、縁起が悪い、訪ね先が不在、石を投げぬと化かされるなどなどの俗説があり、いずれも凶兆としてとらえられている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 イタチ 鼬鼠 実例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android