1497年法典(読み)せんよんひゃくきゅうじゅうしちねんほうてん

世界大百科事典(旧版)内の1497年法典の言及

【農奴】より

…【森本 芳樹】
[ロシア]
 ロシアにおいて封建制・農奴制社会がいつ始まったかについては,今日なおさまざまな議論があるが,そうした〈社会構成体〉としてのロシア農奴制論のほかに,狭義のロシア農奴制,つまり土地への緊縛を本質的特徴とし,1861年になってようやく廃止される農奴制が,いつ,どのように成立し展開したかの議論は別にある。15世紀には原則的には農民の自由な移転が認められていたと考えられるが,15世紀末のモスクワ大公イワン3世の〈1497年法典〉は,全国的に農民の移転を〈ユーリーの日〉(ロシア暦11月26日)前後2週間に定め,移転料を強制した。これと同じ内容のものはイワン4世の〈1550年法典〉に引き継がれたが,その後,全面的に移転を禁止する年が設定され,さらに16世紀末には恒久的に移転を禁止する法令が発布されたと推定されている。…

※「1497年法典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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