世界大百科事典(旧版)内のACD(血液抗凝固剤)の言及
【保存血】より
…輸血用血液は,採取した血液に抗凝固剤であるACD液またはCPD液(いずれもクエン酸,クエン酸ナトリウム,ブドウ糖からなり,後者にはリン酸水素ナトリウムNaH2PO4が加わる)を加え,主として赤血球の代謝を抑えるために4~6℃で保存されるが,保存血には全血と濃厚赤血球が含まれるが,現在濃厚赤血球は全血よりバフィコート(白血球と血小板を含む成分),血漿のほとんどを除き,新しい保存液MAP液(マニトール,アデニン,フォスフェート)を加えた赤血球MAPを指す。したがって採血後21日目までのこれらの輸血用血液の名称である。…
【輸血】より
… この成分輸血に用いられる血液は,採血直後の全血を遠心分離によって調製する。すなわち抗凝固剤ACD(acid‐citrate‐dextrose)を用いて,プラスチックバッグに採血した血液を赤血球濃厚液と多血小板血漿platelet rich plasma(PRPと略記)に分離する。多血小板血漿はさらに遠心分離してバフィコート(血小板と白血球の成分)と上清の乏血小板血漿platelet poor plasma(PPPと略記)に分離し,この乏血小板血漿,血小板など血球成分を含まない透明な血漿を-20℃以下で凍結したものが,新鮮凍結血漿である。…
※「ACD(血液抗凝固剤)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」