VoLTE（読み）ブイオーエルティーイー（その他表記）VoLTE

デジタル大辞泉

ブイ‐オー‐エル‐ティー‐イー【VoLTE】［voice over LTE］

《voice over LTE》高速無線データ通信規格LTE上のパケット通信により、音声データを送受信する技術。また、これを利用した携帯電話やスマートホン向けの音声通話サービスのこと。従来の第三世代携帯電話（3G）の回線に比べ、高い通話品質と効率よい帯域利用が可能となる。ボルテ。ボイスオーバーLTE。

ボルテ【VoLTE】［voice over LTE］

⇒ブイ‐オー‐エル‐ティー‐イー（VoLTE）

出典　小学館

知恵蔵

VoLTE

「Voice over LTE」の略。LTEと呼ばれる高速データ通信技術を利用して、音声通話を可能にしたサービス。ドコモ社が、自社のLTEサービスである「Xi(クロッシィ)」を利用し、2014年6月下旬以降に開始する予定となっている。
ドコモ社の従来の通話が、300～3400ヘルツ帯だったのに対し、VoLTEは50～7000ヘルツという広い帯域に対応するため、より高音質な音声通話が実現されている。呼び出し音が鳴るまでの時間が短縮され、発着信がスピーディーになった他、通話中に受信時最大150Mbpsの高速データ通信が可能。例えば、電話中に話題になったキーワードなどを、電話を切らずに、インターネットを利用して、スムーズに検索できる。
スカイプ(Skype)や、NTTコミュニケーションズ社の「050Plus」といった、スマートフォンで利用できるIP電話サービスと同様の、パケット通信を利用した音声通話サービスであるといえる。しかし、従来のIP電話サービスでは実現できなかった、090や080などで始まる、通常の携帯電話番号による発着信が可能であり、更に、「ビデオコール」と呼ばれるテレビ電話サービスも利用できる。ビデオコールでは、音声と精細な映像によるテレビ電話ができ、ドコモのカケホーダイやXi(クロッシイ)カケ・ホーダイサービスに加入していれば、これまでの音声通話と同様に、音声通話料金が定額となる。また、パケット定額サービスに入っていれば、映像配信部分でも、パケット定額サービスなどの料金形態で利用できるため、追加料金は発生しない。
しかし、VoLTEで実現される全てのサービスを利用するためには、通話する双方の機種がVoLTEに対応しており、かつ、双方がXiのサービスエリアにいる必要がある。もし、自分がVoLTE対応機種を利用していても、相手の機種が非対応であれば、高品質な通話やビデオコールは利用できない。
2014年6月時点では、ドコモ社から2014年夏モデルとして登場したスマートフォン4機種とタブレット2機種が、ソフトウエアバージョンアップによりVoLTEに対応する予定。

(横田一輝　 ICTディレクター ／ 2014年)

出典　(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

知恵蔵mini

VoLTE

第3世代移動通信システム(3G)を高速化したLTEネットワークを利用する通話サービスのこと。「Voice over LTE」の略。2014年4月現在、ほとんどのスマートフォンはLETに対応しているが、通話する際のみ3Gに切り替えている。VoLTEでは、LTEネットワーク一つでデータ通信と音声通話ができる。利点は「通話品質の向上」「素早い発着信」(通話までの待ち時間が3分の1以下になる)、「通話中にもLTEを利用した高速通信が可能」(最大150Mbps)など。難点は、「VoLTEに対応したスマートフォンが発信側・着信側の双方で必要となる」「現状、消費電力が2倍近くになる」など。14年5月、NTTドコモがVoLTEを同年6月末から提供すると発表。同社の夏モデルスマートフォンは一部モデルを除き、同年6月～9月にVoLTEに対応する。

(2014-5-16)

出典　朝日新聞出版

パソコンで困ったときに開く本

VoLTE

「Voice over LTE」の略称です。携帯電話の音声通話をLTEの通信で行う技術です。従来LTEはデータ通信でのみ利用され、音声通話は3Gの通信で行っていました。VoLTEを利用すれば、LTEのみでデータ通信と音声通話の両方が可能となり、待ち時間の短縮や高音質化も期待できます。日本では、2014年10月現在、NTTドコモのみが導入しており、対応するスマートフォンで利用可能です。
⇨3G、IP電話、LTE

出典　(株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本」