世界大百科事典(旧版)内のcuriaの言及
【クリアレス】より
…古代ローマの最古期における市民団編成の単位であるクリアcuriaに属する成員。クリアは本来貴顕氏族からなる宗教的集団であり,首長と祭司を選出し集会の場所を持っていた。国制上の区分におけるクリアは最古の民会の下部単位を成し,また,軍制上は最古の軍隊組織の単位を成していたことで重要である。しかし,共和政期における非貴族系市民の地位の上昇に伴って,クリアは国制・軍制上の意味を失い,宗教的意味だけが後世にも残された。…
【氏族制度】より
…けれども他方,フラトリアには,太古から全人民が,個人としてではなく,中間の下部組織を介して加入していたことが伝えられ,その下部組織としてあげうるもののうちで,ゲノス以外の祭祀的集団は比較的後期の所産であることも証明しうるし,事実手工業者など,貴族階級以外のゲノスの残存と推定しうるものも見られるので,もしフラトリアが全人民の加入したものであるとすれば,ゲノスもまた,おそらくはポリス以前から,すべてのギリシア人に本来的な,血縁的な単位集団ではなかったかという考証が,最近の歴史学者によっておこなわれている。
[ローマ]
同様の推定は,古代ローマのトリブス,クリアcuria,ゲンスgensについてもいいうるところである。古伝によれば,ローマ人はもと三つのトリブスが集まって形成され,各トリブスは10のクリア,各クリアは10のゲンスに分かれていたという。…
【ローマ】より
…王の権力は独裁的でなく〈平等者中の第一人者〉的なものであったとみられる。人民は氏族を基礎としてティティエス,ラムネス,ルケレスの3部族(トリブス)に分かれ,各トリブスは10クリアcuriaから成っていた。1クリアは100人の歩兵,10人の騎兵を提供した。…
※「curia」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」