世界大百科事典(旧版)内のGebsattel,V.vonの言及
【サディズム】より
… 古典的精神分析理論に従えば,性倒錯としてのサディズムも抑圧を欠く幼児性欲への退行ならびに固着で,しかもサディスティックな部分欲動が強調されたものであるが,去勢不安と自己破壊的傾向(マゾヒズム的傾向)とに対する防衛的意味をもつものとされる。一方,人間学的立場をとる精神医学者ゲープザッテルV.von Gebsattelは,サディストにおいては他の嗜癖者と同じく規範への挑戦が満足を生み,その根底には自己破壊的傾向が潜んでいると説く。そしてサディスティックな行為が自己自身の感覚の増大を生じ,そのような感覚の変化が反復して求められるようになるのだと考える。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」