HDオーディオ(読み)HDおーでぃお/えっちでぃーおーでぃお

知恵蔵 「HDオーディオ」の解説

HDオーディオ

映像がSD(スタンダードディフィニション)からHD(ハイディフィニション)、つまりハイビジョンに進化したのに歩を合わせてBD(Blu-ray Disc:ブルーレイディスク)、HD-DVDの次世代DVDの音声規格として採用されたものがHDオーディオだ。 DVDは容量に限りがある(4.7GB〈ギガバイト〉)ため、映像に最大限のリソースを与えなければならず、割合でいうと85%は映像に供され、音声は残りわずかなスペースしかなかった。だから、マルチチャンネルではドルビーサラウンドなどの圧縮率の高い音声使用を余儀なくされてきた。 しかし、次世代DVDは違う。BD-ROMで1層25GB、2層50GBという広大なスペースがあり、多大なリソースを音声に与えられる。そこでディスク容量の拡大を、高転送レートによる音質向上とチャンネル数拡張にあてがい、これまでのドルビーデジタルDTSをしのぐクオリティーを実現するのがHDオーディオだ。HDオーディオの種類には、ロスレス(圧縮・伸長で完全に元の符号に戻る)圧縮のドルビー・TrueHD、DTS・HDマスターオーディオ、そして非圧縮のリニアPCMなどがある。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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