知恵蔵 「iPadAir」の解説
iPad Air
前モデルのiPadと同じ9.7インチディスプレーだが、厚さが前モデルの9.4ミリに対し、7.5ミリと薄型化され、重さも652グラムから469グラムと軽量化された。この点が、「Air」と名付けられたゆえんでもある。
CPU(中央演算処理装置)は64ビットアーキテクチャーのA7チップを搭載し、処理速度が前モデルの2倍となった。通常CPUの性能が上がれば、その分消費電力も上がるが、Airは従来のiPadと変わらずバッテリー駆動最大10時間を達成している。
また、Airでは、MIMO(Multiple Input, Multiple Output)テクノロジーを利用した最大300メガbpsの無線LAN通信が可能。MIMOは、複数のアンテナを利用して同時にデータを受信し、通信を高速化させる技術で、Airには2本のWi-Fiアンテナが搭載されている。
そのほか、顔検出、手ぶれ補正や動画3倍、静止画5倍に対応した、「iSightカメラ」と呼ばれる、5メガピクセルのカメラを搭載。ソフトウエアは、64ビットアーキテクチャーに最適化されたビデオ通話アプリ「FaceTime」、音声認識の「Siri」、写真編集管理アプリ「iPhoto」、動画編集アプリ「iMovie」、そして、これまでは有料で別途インストールが必要だった音楽制作用の「GarageBand」などが内蔵アプリケーションとして最初から搭載されている。
iPad Airは、Wi-Fiモデルと、4GやLTE周波数帯に対応した、Wi-Fi+Cellularモデルの2種類。更にこれらモデルは、内蔵メモリーの違いで、16、32、64、128ギガバイトの4タイプがある。
(横田一輝 ICTディレクター / 2013年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報