IMFクオータ(読み)あいえむえふくおーた

ASCII.jpデジタル用語辞典 「IMFクオータ」の解説

IMFクオータ

IMF加盟国への出資割当額。GDP、貿易規模などを基準に決定されており、加盟国の投票権や借入限度の基準となる。通常、5年に1回の頻度クオータの見直しが行なわれ、増資額と、各国への割当額の配分が決定される。加えて、加盟国は自国のクオータの調整を常時申請できる。近年で一番大きな増資は1999年の第11次増資であり、資本金総額は約2000億ドルから2880億ドルに増資された。他に、クオータは、支払いの方法に特徴がある。クオータのうちの25%は、融資を受けられる権利=SDRか、IMFが指定する外貨で払い込み、残りは自国の通貨で払い込む規定になっている。融資を受ける必要のない国はSDRで払うことが多い。近年では、アジア諸国の経済の伸長にくらべて、クオータが低いことが問題となっている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「IMFクオータ」の意味・わかりやすい解説

IMFクォータ
アイエムエフクォータ
IMF quota

国際通貨基金 IMFに対する加盟国の出資割当額のこと。加盟各国の国民所得外貨準備高,外国貿易額などを基準にして設定されており,少くとも5年に1回は見直される。各国はこのクォータに従い,IMFに対して原則としてその 25%を金またはSDR,75%を自国通貨で払込まなければならない。この額により加盟国の投票権,IMF資金の利用限度,SDRの配分が決定される。日本の出資比率は 1992年 11月の第9次増資後,それまでの第5位から,アメリカ (18.3%) に次いでドイツと並ぶ第2位 (5.7%) となった。 98年現在,出資比率 6.3%で第2位。ドイツは第3位。

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